2025年03月01日

ヨメは移住者か

少子高齢化はもはや世界的な潮流で、日本だけが焦っているわけにもいかないのですが、「若いファミリーを田舎に住ませよう」という地域おこしの潮流があります。私自身田舎暮らしの悲喜こもごもを綴ってきましたが、「嫁いできたヨメ」は移住者にはカウントされないということに今更ながら気づきました。
北海道出身のヨメが甚だ異質らしいというのは、結婚した頃から感じていました。その頃、農家の跡取りのためにフィリピンからヨメをもらうということが増えていましたから、おじいさんやおばあさんの気持ちとしてはそれに近いものがあったでしょう。
私としては、小学校を卒業するころから「田舎に住みたい」と口にしていました。北海道にいたもっと幼いころには「町に住みたい」と駄々をこねていたのですが、名古屋の狭い住居より田舎の広々した住まいの方が望ましいと考えを改めたわけです。また、そのために教員免許を取ったと言っても過言ではないです。
コロナ禍で「地方に住んでITでお仕事」みたいな生活にあこがれを持つ人もあるでしょう。
この本は、紙の本を購入して読みました。足助よりもより一層少子高齢化の激しい北海道にお住いの皆さんにも思いを馳せながら読了しました。
住む場所は簡単には変えられないですが、住処を変えずに政治を変えるという方法もあります。

というわけで、今日もアンケートのURLを貼っておきます。
posted by nora_asuke at 15:18| Comment(0) | #ジェンダー

2025年01月19日

平賀源内

先週から「べらぼう」に平賀源内先生ご登場です。という私は、まだ今年になってちゃんと放送されている大河を見ていないのですが。
平賀源内と言えば「天下御免」です。NHKで放送された幻のドラマです。放送されたビデオが残っていないらしく、再放送にも配信にもなっていません。私は平賀源内に憧れて「自由業」を目指したくらいです。(2011年に「自由業」というタイトルで記事があります)。平賀源内が獄死を遂げたという話を大人になって聞いて、「そんな馬鹿な」と思いました。
「天下御免」があっぱれな痛快時代劇だったのに対し、「べらぼう」は吉原遊郭を正面から描いて刺激的です。以前、田中優子先生の「遊郭と日本人」という本を読んで、確か「遊郭は二度と地上に存在させてはいけない」くらいの勢いで「負の歴史」を強調されていました。
その田中先生が「べらぼう」にもかかわっているらしい。
まだまだドラマは始まったばかりです。
文化と貨幣価値のせめぎあいを見届けたいと思います。
posted by nora_asuke at 20:29| Comment(0) | #ジェンダー

2024年08月15日

家事と農家と賃労働

岸田首相がおやめになるそうです。就任にあたり「新しい資本主義」を提唱されていましたが、おそらく「資本論」はお読みになっていないでしょう。この間、私なりに学んでかつ考察した「NEXT資本主義」について書いてみたいと思います。
「資本主義」という言葉が、すでに経済システムを大きく超える範疇で用いられています。大雑把にいうと「なんでも鑑定団」みたいに「なんでもお金に換算する」考え方です。その流れで「家事」をとらえなおしてみると、意外にお金になるじゃない?というのが昨今の家事外注産業ではないでしょうか。
一方、農業でも「お金になる農業」というのも「あるべき産業」として追求されてきました。大型機械を入れて大量生産して、うまくいけば輸出で稼ごう、みたいな。
そして、それらを下支えするIT技術が発達してきました。「地方に住んで、半農・半ITで、半ファイアー」というのが最近のトレンドではないでしょうか。(ファイアーというのは、経済的自立と早期退職を指すFinancial Independence & Retire Early の頭文字です)。
家事とITと地方に住むことはかなり相性がいいです。これは私が身をもって感じていることです。
農業については難しいですね。「利益の出る農業」と「土地を守る農業」それから「地球を守る農業」の三つを切り離して考える必要があろうかと思います。私としては「土地を守る」という封建的発想はもうなくてもいいか、と思っていますが、実際に田舎に住んでいるとこの理由で農業を続けている家が圧倒的に多いです。
そして、現代人に必須でかつ「資本主義」の根幹でもある「賃労働」ですが、「ファイアー」の説明でも書いた「経済的自立」というのは、必ずしも「収入」でなくてもいいかな、と考えます。当座のやりくりに現金が必要だとしても(それもキャッシュレス決済が多くなってますが)、生涯に必要な金融知識があれば「現金収入」はあまり重要じゃないです。
それよりも、社会的な連帯とか協同とかが「労働」の価値ではないかというのが、目下の結論です。
posted by nora_asuke at 10:35| Comment(0) | #ジェンダー