2023年04月27日

打ちのめされるようなすごい本

「打ちのめされるようなすごい本」は故米原万里さんの著作です。コロナ自粛で読書に励んだ際に文庫本を手入れました。2009年が初刷りで私が買ったのは2019年の第8刷りです。
ところで、いつものように図書館で借りた「加藤周一、米原万里と行くチェコの旅」という本が「打ちのめされるようなすごい本」でした。
http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ka/1013.html
これは手元に置きたいと、アマゾンで検索するとお値段が3500円。図書館で借りた本には「本体1700円+税」とあります。物価が高いとかじゃなくて、在庫切れのようです。
では、と、中古品を探しても送料入れて計算すると変わらない。
3500円払っても買おうかと思いましたが、アマゾンのレビューがひどかったので購入前に一言ここに記します。
「加藤周一さん」「米原万里さん」「チェコ」「プラハ」にそれぞれ思い入れがあって買うと「詐欺にあったような目に合う」と、おおむねそのようなレビューが多かったです。全く違う。フォントを大きくしたいくらい違う。「中欧」というくくりはあまりなじみがないですが、実際に暮らした筆者たち(小森陽一さん、金平茂紀さん、辛淑玉さん)による実感のヨーロッパの歴史です。日本がシベリア出兵した謎も書かれています。
在庫切れではありますが、↑のURLからチラ見ができますので、ぜひご一読ください。
posted by nora_asuke at 22:54| Comment(0) | #読書

2023年03月30日

こりゃ大変

「森林に何が起きているのか」という本を読みました。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784121027320
コロナ禍で木材の値段が急騰した「ウッドショック」をご記憶でしょうか? 私は国産木材の値段が上がって何が問題なんだろうと、いぶかしく思いましたが、森林を巡るまとまった考察を読んで非常に納得がいきました。とは言うものの、森林について人類はまだ何ほども知りえていない、と言うのがこの本の趣旨です。
私が足助に住み始めたころ、機械の入らない小さな田んぼに杉の苗を植えているのを見て、素人ながら「先人が開いた田んぼを森に戻してしまうのは理に反しているのではなかろうか」と感じたものです。苗だった杉は今は鬱蒼とした林になっています。
「里山はギリギリまで利用され、時には限界を超えて酷使されていて、決して人と自然が安定的に調和していた場所ではなかった。」(同書163ページ)という指摘にはぎょっとしました。
我が家には(夫名義ですが)所有する山林がたくさんあります。個人で所有するには限界があると感じてはいましたが、裏付けを得られたように思います。
posted by nora_asuke at 17:03| Comment(0) | #読書

2023年03月23日

ジャーナリスト与謝野晶子

見出しの本を読んだのは、発売間もなくでした。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784862727206
昨年9月に発売されているので、昨年だったかもしれません。「読書メーター」にまだ記載がなくて登録できずにいました。そういう場合、Twitterなどで先に投稿した方のコメントからたどり着くことができます。
平塚らいてうと与謝野晶子は「第一次母性保護論争」で争ったといわれるほどの経緯があり、らいてう派の私としては何となく敬遠していたのですが、「青鞜」の創刊号に「山の動く日来る」と寄稿したのも与謝野晶子です。現代のジェンダー平等の先駆けとして並ぶ二人とも言えます。
現代の表現者が文字はもちろん、イラスト、動画、ファッションetc. 多様なジャンルで活躍しているのもある意味ジャーナリズムでしょう。
posted by nora_asuke at 21:21| Comment(0) | #読書