2024年08月03日

生徒を叱った話

子どもの発達段階に合わせてレッスンします、と常々言っていますが、過去に一度だけ生徒を叱り飛ばしたことがあります。ECCジュニアの頃です。主に娘息子の同級生が生徒として在籍してくれたので、ご近所の手前なかなか書きにくかったのです。
4月からのスタートに合わせて、2月3月を「体験レッスン」として無料で授業を提供していたのですが、この時期だけでやめたお子さんもたくさんいます。今思うと、月謝をいただかない分私も気が楽でした。
いざ正式にスタートすると、思ったよりたくさんの生徒が入会してくれました。「○○ちゃんの家」として遊びに来ていた家ですから、お子さんも親御さんもハードルが低かったのでしょう。ただ、「ECCジュニア」として正規のサービスを行ったので、年度末にテストがあり、かなりシビアな結果が出ました。それでも次年度も続けてくれたありがたい生徒たちです。
しかし、学習が難しくなると「わからない」と言う生徒が出てきます。「ECCジュニア」としてのカリキュラムは厳格です。生徒は学校が終ったらそのまま来ますので、ずる休みもできません。そのうちSちゃんがレッスン中に大声で泣きながら「わからない、わからない」と叫ぶようになりました。
これが学校なら別室指導とか、グランドで遊んできて、とかできるんでしょうが、私の教室は一部屋です。Sちゃんが騒ぐ間、他の子のレッスンができません。英語がわからないのは指導する私のせいですので、最初は何とかなだめすかしていたのですが、ある日堪忍袋の緒が切れました。「あなたが騒ぐと他の子の英語の勉強の邪魔になる。みんな高い月謝を払っているのだからとにかく黙れ」と。
これで生徒を失っても後悔しない覚悟でしたが、なんとSちゃんはこの後心を入れ替えたように熱心に英語の学習に取り組むようになったのです。
甲子園やオリンピックでも暴力的な指導は排除される方向で、それは好ましいことだと強く思っていますが、「大声で叱る」ことが一概に間違いだとも言い切れないようです。
posted by nora_asuke at 16:31| Comment(0) | #語学
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