ようやくCDプレーヤーの話です。
英語教室の生徒たちに、いつの頃からかひと家族に1台CDプレーヤーをプレゼントしていました。月謝に見合わない高額のプレゼントでしたので、公正な取引の範囲外になるかと心配していたくらいです。格安品を探して購入していましたが、次第に廉価なものがなくなってきていたので、今後はもうできないサービスです。
その経験から言えるのは、子どもがCDプレーヤーを使うのは案外難しいということです。現代はすでに配信で音楽を聴くことの方がフツーで、CDプレーヤーのないお家の方が多いです。かといって、生徒が自分のタブレットを自在に使いこなせるかといえばそれもまだ難しいです。CDプレーヤーがアナログに分類されるかはわかりませんが、「手で触って操作できる機械」を使いこなせるようになってからでないと、ITデバイスの操作は難しいように思います。
前回書いたように「ナンタモ」で最初のCDプレーヤーを見つけてから、まず生徒の中でプレーヤーを操作できる生徒を募りました。こうした作業にたけている生徒はいるものです。
ですが、じきに音飛びが増えて使い物にならなくなりました。そういうトラブル時には「自分の声」という次の手があります。
「ナンタモ」にあったのはこの1台だけでした。しかし、CDプレーヤーは各クラスに1台あったのでした。「放送室のロッカー」という人気のない場所を探し当て、必要な時にはいつでも使えることがわかりました。
教科書の付属として音声CDがあったのですが、国語の授業ではあまり活用されていないようでした。「大人になれなかった弟たちに」の音声が本文以上に収録されていることは昨年6月に書きましたが、教科書の必修単元以外も全て収録されていました。
授業の導入で使ったのはもちろんですが、その他にも「坊っちゃん」とか「君たちはどういきるか」とか生徒に受けそうで、かつ、非常に長い文章を「CDを聴くだけの時間」を設けて聞かせました。30分以上の時間をじっと聞いている生徒たちの集中具合は、非常に頼もしかったです。(続く)