2015年02月21日

あの人はいま

ゆうべ、唐突に思いだした女性がいます。
私がシナリオの勉強を始めて3年たった時、所属するシナリオセンターの設立20周年を記念して、通学生、通信生を合同で、2泊3日の合宿が行われることになりました。
私は、通信本科を修了したところで、子どもは5歳と3歳になっていました。もちろん、じいちゃんばあちゃん同居です。子どもを置いて出かけることにためらいがなかったと言えば嘘ですが、私はプロのライターになる気満々でしたので、箱根で行われた合宿に出かけました。
合宿のメニューは充実していましたが、最終日に課せられた課題は、私は前の夜のうちにできあがっていましたので、空いた時間を利用して、芦ノ湖の遊覧船に乗りに行きました。
その時、うっかり合宿の名札を付けたまま行ってしまったのですね。まばらな乗客の中に、上品そうな年配の女性がいて「あなたもシナリオ合宿?」と声をかけられました。女性はてっきり私を独身だと思ったみたいで、小さな子どもを置いてきたのだと言うと、ひどく感動してくれました。
そして、課題の発表の時、その女性と同じグループになったのです。私は、夕飯の時間までには家に着きたいと、新幹線の指定券をとっていましたから、発表だけして、結果は知らずに帰ることになりました。すると、女性が「あなた、入選したら、どうするの?私が知らせてあげるから、住所を教えて」と言ってくれたのです。
結果は、私が入選することはなかったのですが、あの女性は元気なら今は80歳ぐらいでしょうか。お目にかかることはもうないのでしょう。
posted by nora_asuke at 16:47| Comment(0) | 無題