父の一周忌を迎えるのに、弟が一向に日取を決めないので、お寺には話してあるのか、と昨夜電話で話したところ「まだだよ」というのんきな返事が返ってきました。一周忌がちょうどお彼岸のころになるので、お寺さんが檀家を回る都合に合わせて、実家に寄ってもらえばいい、と言うのです。私としては、「一周忌」と「普通のお彼岸」では法事のランクが違うので、こっちの都合に合わせて、わざわざ来てもらうべきだと考えていたのですが、弟は、一般のお彼岸参りに合わせて、実家にもついでに寄ってもらえばいい、という考えでした。もしそれで、私や、もう一人の弟の都合がつかないなら、参列する必要はないとも。
足助の我が家では、法事ともなれば前の年から準備する念の入ったもので、わざわざ葉書を印刷して参列の案内状まで作ります。そういうやり方に慣れ切ってしまった私には、弟ののんびりした考えが「甘い」と思われたのですが、考えてみると、冠婚葬祭すべて略式で済ませてきた実家ですから、葬儀はともかく、一周忌にそこまで手間暇かける必要はないのです。
そう言えば、このところ両親や、身内を亡くして喪中欠礼のあいさつを受け取ることも多いのですが、中には「法事は全くしなかった」という友人もいます。
昨年は、亡くなったおじいさんの七回忌を執り行いましたが、それはもう派手なものでした。夫には「おばあさんが健在なうちは、ちゃんとやりたい」と言う気持ちがあるようで、長男としての役目を過剰なほど演じています。
「イエ」を継ぐという意識が、まだまだ地域に根強い足助です。