さあ、後篇です。
快適なクルーズを終えて、2時半ごろ海岸に戻りました。海岸沿いには観光客目当ての土産物屋が並んでいます。まあ、日本の海水浴場とそう違った風景ではありません。私は1軒のCDショップを見つけて中へ入りました。ABBAのCDを手に入れて以来、夜のお友達はずっとABBAでしたが、そこで私はマイケルジャクソンの2枚組を20ドルで手に入れました。他にもジョンデンバーが7ドルとか超安値で売ってて、私は計4枚のCDを買って、帰りのバスを待つべく、定期バスの停留所でそれらしいバスを待っていました。
しかし、2時間待ってもバスは来ませんでした。最初のオリエンテーションで「定期バスが遅れることは珍しいことではないから、待っていれば必ず来る」というサジェッションがあったのがあだになりました。あたりの風景をぼんやり眺めて、それにしても遅いな、と思い例の運転手さんに時間と場所を書いてくれと頼んだ紙を取り出すと、時刻は「any buses」でしたが、場所は「Jetty 7」という走り書きが読めました。「Jetty 7」?! 初め私はバス停の番号かと思って、定期バスの停留所を見回りました。しかし、バス停は1から6までで、「7」と言うのはありません。そもそも「Jetty」って何?どこのこと?と思い、土産物屋の店員に聞いてもわかりません。オーストラリアは移民の労働者も多く、地元の事情を知らない店員も多いんです。どうにか「Jetty 7」を探し当てた時にはすでに5時、バスが来るかどうかギリギリの時間でした。さらに待つこと1時間、これはもう駄目だな、タクシーを拾おうと、私は大通りへ居場所を移しました。しかし、タクシーはたくさん通るんですが、みんなお客を乗せてるんですね。空のタクシーは通りません。大通りに面したスーパーマーケットはもう店じまいを始めています。公衆電話もあったんですが、肝心のタクシー会社の番号がありません。私は、その店じまいしているスーパーへ行って、タクシーを呼んでもらえないかと頼んだのですが、答えは「ノー」でした。
しかし、タクシーは通るのです。何か手があるはずだ、と脳みそをフル回転させて考えて、大通りじゃなくゴールドコーストへ戻った方がタクシーを拾いやすいのでは、と思いつきました。
その時にはもうのどもカラカラ、3ドルのミネラルウォーターは高いけど、タクシーをゲットする情報料だと思って、売店で水を買い「I need a taxi !」となかばすがる目つきで言ってみました。すると店員さんは万事承知と言う感じで系列のタクシーを呼んでくれました。
私はツアーのバスで行き来する予定だったので、Shafston大学の住所を知らないままでした。ただ、「カンガルーポイント」というわかりやすい地名にあることだけは覚えていたので、タクシーの運転手さんに「カンガルーポイントのシャフストン大学」と告げると、運転手さんは「カンガルーポイントは知ってるがShafstonは知らない」と言うので、「じゃあ、カンガルーポイントでローカルのタクシーに乗り換えるから、とにかく車を出してくれ」と頼みました。支払いはクレジットだったので、実はいくら払ったのか今もよく知りません。(レシートはとってあるんですが、面倒でチェックしてない)。
ここまでもそうとうドタバタでしたが、最後の難関はローカルのインド人タクシードライバーでした。
カンガルーポイントまで来ると、すでになんとなく見覚えのあるところにタクシーがたむろってっました。日本ではあまり近いところまでタクシーを走らせるのは申し訳ないと思って、初乗りで済むところを1000円払ったりしますが(私だけ?)、ここでも、あんまり近すぎては申し訳ないと思い、1台のタクシーのドアを開け「シャフストン大学だが行ってくれるか?」と尋ねると、案の定「シャフストン?車で行くほどの所じゃないよ。そこに見えてる」と親切に言ってくれました。確かに「Shafston Hotel」のネオンが見えたし、そこは私が毎日通っている地元のスーパーに近いこともわかってました。
しかし、暗い夜道を歩いて大学まで行けるとは私には思えませんでした。2台目のタクシーのドアを開けて同じことを頼むと、今度は快く乗せてくれました。しかし、こちらの運転手さんはひどいインド訛りの英語で、しかも地元のことを知らない人でした。歩いて行けるほどの距離を3度くらい往復したでしょうか。私がやっと「ここがShafstonだ」と言って降りた時にはタクシーのメーターは17ドル程にもなってました。ですが私はおもむろに20ドル札を取り出して「おつりはあなたへの感謝です」と礼を言い、車を降り、無事にマンションのマイルームへ辿り着きました。
しかし、タクシードライバーのインドの青年は「I'm lost!」と頭を抱えておいででした。
2009年09月30日
Whale Watching (後編) (in Australia)
posted by nora_asuke at 12:16| Comment(0)
| #語学
2009年09月29日
Whale Watching (前篇) (in Australia)
さあ、ホェールウォッチングについて書きましょう。
ツアーの手続きが大学内で出来たことは昨日書きました。この手続きの時に「ベジタリアンか否か」という質問を受けたので、ツアーが食事込みの費用であることは了解していました。レセプションで、領収書と案内の紙を受け取って、日曜の朝大学の正門(寮の出入り口)でバスを待っていました。土曜には満席になるほどなのだから、てっきり日曜にもお連れがあると思っていたのですが、意外にもバスを待っていたのは私一人でした。
定刻に、一目でそれとわかるブルーにクジラの絵を描いたバスがやって来ました。Shafston大学以外にも提携しているところがあったと見えて、もう数人乗客がいます。私が乗った後も2か所ほどホテルを回って客を乗せ、一路ゴールドコーストへ向かいました。まっすぐな道をかなりのスピードで走っていましたから、おそらく高速道路だったのでしょう。
目的地へ着いて、さあ解散、と言う時に、私は運転手さんに帰りの時間と場所を紙に書いてくれるように頼みました。運転手さんは「Any buses OK.」と言ってくれたので、どうやら同じツアーの会社から複数のバスが出ているらしい、ということが分かりました。ところが「Any buses」ではあっても「Anywhere」ではなかったんですね。私はここで完璧に地獄への道を選択してしまいました。それはまだ後半の話です。
バスを降りてすぐのところに、日本で見る遊覧船などよりはかなり大きめのボートが係留されていました。私は昔、北海道まで行き来するのに青函連絡船に乗ったことがありますが、あれほどではないにせよ、太平洋へ漕ぎだしていくわけですから、それなりの装備がしてあったはずです。
私は、これだけ大きな船なら日本人の観光客もそこそこあるだろう、と、私は観光じゃなくて英語の勉強に来ているのだと、自慢してやろうなどと思ってたのですが、日本人は私一人でした。
クルーズは快適でした。クジラの見えるスポットまで来ると、お客はデッキに出て写真を取り始めました。私の持って行ったカメラは写るんですでしたが、腕を伸ばしてシャッターを押し3枚ほどクジラのショットを撮りました。しばらくはそこに停泊して、食事のサービスが始まりました。その他にもドリンクや果物のサービスもあり、スタッフは丁寧で親切でした。
しかし、海は外海です。荒れていたわけではないんですが、ものすごく揺れました。船に乗る際、酔い止めのタブレットの販売もあったくらいで、案の定向かいの席に座ったおじいさんがひどい船酔いで嘔吐を始めてしまいました。が、それもスタッフには予測のうちで、スマートな対応で見苦しい状態はなかったんですが、私はなるべくそちらを見ないようにしていました。
ウォッチングポイントには1時間くらいいたでしょうか。アナウンスで「〜o'clock」「〜o'clock」とさかんに言うんですね。到着時刻のことかと思って聞いていたんですが、ほどなくわかりました。「10時の方角にクジラがいる」とクジラの見える方角を言ってたんです。
後日談になりますが、Whale Watching に行っても必ずしもクジラが見られるわけではないそうです。さて、私はLucky Womanだったのか。続きは後編で。
ツアーの手続きが大学内で出来たことは昨日書きました。この手続きの時に「ベジタリアンか否か」という質問を受けたので、ツアーが食事込みの費用であることは了解していました。レセプションで、領収書と案内の紙を受け取って、日曜の朝大学の正門(寮の出入り口)でバスを待っていました。土曜には満席になるほどなのだから、てっきり日曜にもお連れがあると思っていたのですが、意外にもバスを待っていたのは私一人でした。
定刻に、一目でそれとわかるブルーにクジラの絵を描いたバスがやって来ました。Shafston大学以外にも提携しているところがあったと見えて、もう数人乗客がいます。私が乗った後も2か所ほどホテルを回って客を乗せ、一路ゴールドコーストへ向かいました。まっすぐな道をかなりのスピードで走っていましたから、おそらく高速道路だったのでしょう。
目的地へ着いて、さあ解散、と言う時に、私は運転手さんに帰りの時間と場所を紙に書いてくれるように頼みました。運転手さんは「Any buses OK.」と言ってくれたので、どうやら同じツアーの会社から複数のバスが出ているらしい、ということが分かりました。ところが「Any buses」ではあっても「Anywhere」ではなかったんですね。私はここで完璧に地獄への道を選択してしまいました。それはまだ後半の話です。
バスを降りてすぐのところに、日本で見る遊覧船などよりはかなり大きめのボートが係留されていました。私は昔、北海道まで行き来するのに青函連絡船に乗ったことがありますが、あれほどではないにせよ、太平洋へ漕ぎだしていくわけですから、それなりの装備がしてあったはずです。
私は、これだけ大きな船なら日本人の観光客もそこそこあるだろう、と、私は観光じゃなくて英語の勉強に来ているのだと、自慢してやろうなどと思ってたのですが、日本人は私一人でした。
クルーズは快適でした。クジラの見えるスポットまで来ると、お客はデッキに出て写真を取り始めました。私の持って行ったカメラは写るんですでしたが、腕を伸ばしてシャッターを押し3枚ほどクジラのショットを撮りました。しばらくはそこに停泊して、食事のサービスが始まりました。その他にもドリンクや果物のサービスもあり、スタッフは丁寧で親切でした。
しかし、海は外海です。荒れていたわけではないんですが、ものすごく揺れました。船に乗る際、酔い止めのタブレットの販売もあったくらいで、案の定向かいの席に座ったおじいさんがひどい船酔いで嘔吐を始めてしまいました。が、それもスタッフには予測のうちで、スマートな対応で見苦しい状態はなかったんですが、私はなるべくそちらを見ないようにしていました。
ウォッチングポイントには1時間くらいいたでしょうか。アナウンスで「〜o'clock」「〜o'clock」とさかんに言うんですね。到着時刻のことかと思って聞いていたんですが、ほどなくわかりました。「10時の方角にクジラがいる」とクジラの見える方角を言ってたんです。
後日談になりますが、Whale Watching に行っても必ずしもクジラが見られるわけではないそうです。さて、私はLucky Womanだったのか。続きは後編で。
posted by nora_asuke at 17:53| Comment(0)
| #語学
2009年09月28日
ウィークエンド (in Australia)
月曜は、ガイダンスとテストだったので、正味4日間の授業を終えて、週末を迎えました。
Shafston大学は、外国籍の学生に英語を学ばせる大学でしたので、学生は100パーセント外国人です。と言うわけで、せっかくオーストラリアくんだりまで来たのだから、たっぷり観光もしてもらおう、と、大学と提携している観光業者もいくつかあって、月曜のガイダンスでも、「レセプション」でそれらの受付をしているという情報を得ていました。なかには2泊3日で出かける本格的なツアーもありましたが、もちろんそれらは長期滞在者のためのツアーです。
ブリスベンは、ゴールドコーストと言うサーファーたちに人気の観光スポットも近く、シーズンには日本人のサーファーもたくさん訪れるそうですが、さすがに私には無縁です。が、その海岸から日帰りでWhale Watchingのツアーがあると言われたので、少し心を動かされました。ブリスベン市内にも野生のコアラやカンガルーのいる動物園があって、知り合いになったJガールズも授業をさぼって写真撮りに行ってたらしいですが、コアラやカンガルーなら東山動物園にもいますので、こちらはさほど興味がありませんでした。
向こうで知り合ったタイワニーズの私より若干お姉さんのVさんが、レセプションでの手続きを手伝ってくれて、土曜日はすでに定員でしたので、日曜に予約を入れて150ドルをキャッシュで支払いました。
このWhale Watchingの顛末はまた別に書きたいと思います。
土曜日の朝、いろいろしてまだ10時だったので、Cityでまた道に迷うのもいやだなあと思いつつ、寮で退屈してるよりましかなあと、単身バスに乗って町へ行ってみました。「QPAC」と呼ばれる場所で、「CATS」をやっていたという情報をVさんから聞いていたので(私とすれ違いぐらいの期間で終了していた)、なにか面白いものがあるかも知れないと、観光者用の地図を片手にほとんど迷うことなくQPACに辿り着きました。そこは劇場と博物館と図書館が一体になったような大きな文化施設で、何か「飛行機の歴史」みたいな展示会が行われていたのですが、外から中が丸見えで、これじゃあお金払わなくても見れるじゃん、とOZの大らかさを垣間見たような気がしました。
売店に、日本文化を集めた一角があり、そこで私は「Matsuo Basho」というペーパーバックを手に入れて、「芭蕉」が「バナナの葉」だということに驚愕したのでした。
帰りは、もう道に迷うより多少高くてもタクシーを拾うことを選びました。
Shafston大学は、外国籍の学生に英語を学ばせる大学でしたので、学生は100パーセント外国人です。と言うわけで、せっかくオーストラリアくんだりまで来たのだから、たっぷり観光もしてもらおう、と、大学と提携している観光業者もいくつかあって、月曜のガイダンスでも、「レセプション」でそれらの受付をしているという情報を得ていました。なかには2泊3日で出かける本格的なツアーもありましたが、もちろんそれらは長期滞在者のためのツアーです。
ブリスベンは、ゴールドコーストと言うサーファーたちに人気の観光スポットも近く、シーズンには日本人のサーファーもたくさん訪れるそうですが、さすがに私には無縁です。が、その海岸から日帰りでWhale Watchingのツアーがあると言われたので、少し心を動かされました。ブリスベン市内にも野生のコアラやカンガルーのいる動物園があって、知り合いになったJガールズも授業をさぼって写真撮りに行ってたらしいですが、コアラやカンガルーなら東山動物園にもいますので、こちらはさほど興味がありませんでした。
向こうで知り合ったタイワニーズの私より若干お姉さんのVさんが、レセプションでの手続きを手伝ってくれて、土曜日はすでに定員でしたので、日曜に予約を入れて150ドルをキャッシュで支払いました。
このWhale Watchingの顛末はまた別に書きたいと思います。
土曜日の朝、いろいろしてまだ10時だったので、Cityでまた道に迷うのもいやだなあと思いつつ、寮で退屈してるよりましかなあと、単身バスに乗って町へ行ってみました。「QPAC」と呼ばれる場所で、「CATS」をやっていたという情報をVさんから聞いていたので(私とすれ違いぐらいの期間で終了していた)、なにか面白いものがあるかも知れないと、観光者用の地図を片手にほとんど迷うことなくQPACに辿り着きました。そこは劇場と博物館と図書館が一体になったような大きな文化施設で、何か「飛行機の歴史」みたいな展示会が行われていたのですが、外から中が丸見えで、これじゃあお金払わなくても見れるじゃん、とOZの大らかさを垣間見たような気がしました。
売店に、日本文化を集めた一角があり、そこで私は「Matsuo Basho」というペーパーバックを手に入れて、「芭蕉」が「バナナの葉」だということに驚愕したのでした。
帰りは、もう道に迷うより多少高くてもタクシーを拾うことを選びました。
posted by nora_asuke at 13:57| Comment(0)
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